季節は「読書の秋」ですので・・・
赤毛のレドメイン家/イーデン・フィルポッツ
エンジェル家の殺人/ロジャー・スカーレット
どちらの作品も江戸川乱歩は高く評価していまして、彼自身もそれぞれ翻案として「緑衣の鬼」「三角館の恐怖」を執筆しています。
乱歩の方は昔から何度も読んでいたのですが、最近になってやっと原作を読む気になり、改めて乱歩も読み比べてみました~
「エンジェル家の殺人」と「三角館の恐怖」を読み比べてみると、原作の面白さというよりは、むしろ乱歩自身の作品として完成されていることに改めて気づかされました。
「赤毛のレドメイン家」は、もともと推理畑ではなかった作家・フィルポッツが61歳の時に書いた本です。
前半のほとんどを占める、探偵の恋愛感情などの心理描写、イギリス・ダートムアの荒野からイタリア・コモ湖周辺の美しい風景描写等が印象に残る、
個人的には(今更ではありますが)最近読んだミステリの中では一番良かったと思える内容でした!
海外ミステリは登場人物の名前がなかなか覚えられなくて、もどかしい思いをすることがよくあるのですが・・・
この2冊は乱歩版で内容もある程度分かっていたことや、訳もわかりやすかったこともあり、なかなかスムーズに楽しく読むことができましたよ~